新しい日本語の使い手

 平日の午前中にZ-MONに伺うときには、ファミレス「ガ〇ト」で朝食をとりながら、仕事をすることにしています。
わたしは満員電車とクルマの渋滞が大の苦手。
それを避けるためには早起きしかありません。
そのお店には、わたしが「確認の君」とよんでいる女性従業員がいます。
料理を提供するとき「ご注文はおそろいですね」、会計のときには「ポイントはためておきますね」と客に確認するのです。
ふつうは「ご注文はおそろいですか?「ポイントはおためしますか?」と問いかけるものでしょう。
でも彼女は有無を言わせない。
わたしは気が弱いので、この方が接客しているときは自動精算機を使っています。
客に確認しないので効率がとてもよいのでしょう。

 先日閉店した「マク〇ナル〇」秋葉原昭和通り店には、もっとすごい人がいて、
朝の混み合う時間帯に「注文は何ですか?」「砂糖とミルクいりますか?」と声をかける。
この女性従業員は、客に尊敬語は絶対に使わないと決めているようなのです。
丁寧語「です・ます」のみ。
手際のよい女性で、他の従業員の三倍ほどの客をさばきます。
ここでも効率のよい日本語が使われていました。でもね、とわたしは思います。
日本人は、低価格の食事にも高いサービスを求めすぎだとは思うのですが、ちょっと殺伐としていてさびしい。
手際がよくて言葉が丁寧だと、きっともっとお客がくるのではないかと思いました。
ちなみにおふたりとも、もうお若くはない日本人の女性です。
言葉は若い女性(たとえば女子高校生)からかわることが多いのですが、
今はアラフォーの女性たちも十分に言葉に変更を加えています。単純化、そして効率化。
かえって外国人従業員が一生懸命尊敬語を話してくれたりするとうれしくなります。
言葉は変わるものですし、変わっていいと思っています。でも過度の効率主義にはなじまないかもしれません。

 先日、わたしより年上の男性客が、会計の時「確認の君」に「ポイントはためておきますね」と言われたのに、
「いや、使わせてもらうよ。これで払えるでしょ?」と言っている場面に遭遇しました。
Z-MONに通い始めて10年、はじめてのことでした。でもわたしは自動精算機だな、気が弱いし。


8月3日月曜日午後2時くらいから、弟の中西圭三がTBSラジオ「たまむすび」に出演します。
この番組の放送作家さんが、わたしのかつての教え子でした。
ちょっとおもしろいご縁です。よろしければお聴きください。

Wroted By 中西光雄

中西さんの著書:高校とってもやさしい古文

中西光雄さんがTBSラジオ「赤江珠緒 たまむすび」に出演された際の記事は
こちら↓

【竹ガム番外編】中西圭三さんのお兄さんが語るTBSラジオ愛!

実際の放送も上記リンクからタイムフリー視聴できます!